研修後インタビュー 大阪市鶴見区役所様


大阪市鶴見区役所 地域活動支援課様

大阪市内だけではなく、全国的にも15才未満の人口割合が高く、豊かな自然環境と住みやすさを誇る鶴見区。都市公園として府下最大クラスの規模を誇る花博記念公園鶴見緑地があり、咲くやこの花館はじめ特色豊かな施設が多く、また、鶴見区役所の近辺にも図書館を始め学習交流などの場が充実しています。

そんな鶴見区役所 地域活動支援課様にお声がけいただき、鶴見区の子どもや保護者さんの参加イベント「つるみっこ子スクール」の中での後半「描いて伝える 基本のワークショップ」を担当させていただきました。
今回のワークショップ実施後の感想を担当の脇本さまにお伺いしました。


お声掛けいただいたきっかけをおしえてください

子どもの学びとどのように関わっていったら良いのか、体験を通じて考えてもらうという今回のイベントの企画をする際に、まずは鶴見区にある咲くやこの花館や図書館などの施設を生かしたイベントをしようと考えていました。そこから、学んで終わりと言うことになるともったいないという話も出て、学んだことを誰かに伝えるという要素を加えたらどうかという話になりました。
そこで、学ぶことを親子で一緒に関わっていく事について考える講座ができるといいなと思っていましたので、「伝える」事を後半の回に行う事になりました。

ただ、「伝え方」をわかりやすく教える人が、探しても探してもいなくて。講師として呼べる方が見つからない状況でした。
その中でえがこう!のサイトを拝見して、「描いて考えを分かりやすく伝える」という内容の講座をされているのを知り、子どもたちにとっても、自分が考えている事を的確に伝えるにはどうしたらいいのか、ということを教えていただけるのではないかと思いました。

私にとっても初めにお話を頂いたときに小学生と言う新しいチャレンジにドキドキしました。...どういった事を期待されてらっしゃいましたか?

そうなんです。
確かに子どもに教えるという事はとても難易度が高く、大人のように経験や働きながら身に付けたベースがあるわけではないので、子供にはどう伝えたら理解できるのかというところを深く考える必要がありますよね。

私もこのえがこう!の講座内容なら、子どもにも伝わりそうだなと思ってアプローチをしたのですが、もともとは子ども向けではない内容ということだったので、一旦お会いして相談させてくださいというところから始めました。

実際にお会いして内容をお伝えしてから企画の内容を考える時、その場で一緒に描きながら打ち合わせをしていて、実際にとても情報共有がしやすいことを実感しました。

その時に、「相手のことを考えて」伝える事の体験を通じて、親子であらためてコミュニケーションについても考える事ができ、一段深い講座になる、と思いました。その旨を戻って報告し、「では一度やってみよう!」ということになったのです。
このワークショップを通して、基盤も経験もやり方も全然違う子どもと大人で、あらためて「伝える」という事を考える機会ができるのではと思いました。

皆さんの様子の感想などをお聞かせください

まず3回目、親子同士があえて別々のグループにななり始まったワークでしたが、実際どうかな、大丈夫かな...と思っていたのですが、あっという間に緊張がほぐれて、すごく楽しそうにしていたのが印象的でした
。写真を見てもとてもいい顔していますよね。

最初の「伝えるゲーム」も、実際にペンを持って描いてみることも、すごく楽しそうにしているのが印象的でした。
あと、子どもさんも親御さんも、今回は「描く事」が主とした内容ではないのにもかかわらず、皆さん自分の好きなことを描いて表すのがとても楽しそうで驚きました。普段あまり描かないかもしれない大人の方も、とても生き生きと描かれていて、それがいいなあと思いました。

下書きは悩んでましたね。
自分の好きなことを伝えるのに、いろいろ工夫してどうやったら伝わるかなぁといろいろ考えていましたね。一生懸命真似をしたり、考えて考えて描いてました。

3回目は内容的にも好きなことだったから描きやすかったと思うのですが、4回目でちゃんと自分の学んだことを伝えなければいけないと言うところで、ハードルが高かったと思います。声がけもしていただく中で、手が止まる子も多く「どうしよう」と思ったのですが、それでもみんなが頑張っていた姿が印象的でした。

そして、手が止まっていても、そのポイントを超えてちょっと描き始めると、思いのほか進むんですね。

1回描いてみると、下がきしたものがあるし、描き始めてだんだん自分の頭の中で形が組み立てられていくのでしょうね。

最初すごく悩んでいた子も、描き始めたら矢印とか自分なりの工夫をして、自分がどこが気になったのかとか、メモを見ながら、「ベタベタしてる」という感想や虫を描いたり、感じた事をどんどん描いていました。

聞く時のポイントも教えてくれたので、発表を聞いていた男の子が、プレゼンボードに虫が描いてあったのを見て、「あーそれみたかったなぁ」と言うなど、しっかり受け止めていたのが印象的でした。

保護者の方のアンケートにも「しっかり聞くことも学べたようで、人の発表を聞いた後のコメントも良いところをさがして丁寧に言っていたと思います。」といただきました。


教え方はいかがでしたか?

まずは、のせ方がとてもうまいと思いました。(笑)

そののびのびした雰囲気からか、子どもさんも大人の方もすごくのっていて、3回目はとくにまわりに自分の友達や親がいない、初めて同士の中でも緊張せずに、すごく楽しそうに描いていましたね。保護者の方もすごく自分も楽しんで、なおかつ他のお子さんのフォローに入ったり、その雰囲気作りが素晴らしいと思いました。

また、プログラムの組み立てが、皆さんのモチベーションがどんどん最後に上がってくるような構成にされていたのが印象的でした。
最後に向けて盛り上げていく構造になっていたので、企画する側としてはとてもありがたかったです。

また、話し方が端的で、最低限なのにわかりやすく子どもに話していたのがすごいと思いました。
大人の方、とくにお父さんも聞きながらよく頷かれていたのが印象的でした。

オール手書きのスライドはゆるさもあって、とてもわかりやすかったです
多分そのスライドとリンクしているから、教える時の言葉が、端的になり、わかりやすく伝わるんだと思いました。

嬉しいお言葉をいただき、ありがとうございます。最後に一言、お願いします。

こういうイベントで講師の方にお願いするときは、「こういう内容で話してください。後はお願いします」と言うような流れで内容がきまっていたので、今回のようにお伺いして1から一緒に考えていくと言うのは初めてでした。


ホームページで、えがこう!の事業説明を拝見し、これはきっと子どもたちにとって良いものとなる、と思い声をかけたのがきっかけでしたが、普段行っていない子どもたちへのワークショップにも関わらず、快く受けてくださり、心から感謝しています。

これからイベントを企画していく中で、新しいところに行けた気がします。
一緒に良いものを作りあげてくださる日高先生と一緒にお仕事ができて、本当に良かったと思います。

------ インタビューを終えて

何度か打ち合わせを重ね、区役所にも足を運び、企画された関係者の皆さまと話すたびに、そのひたむきさに鶴見区の元気の源を見るような気がしていました。

また、ワークショップに参加されていた子どもさんも親御さんも、
まっすぐな目で参加されていたのがとても印象的でした。

本当の意味で、涙あり笑いありのワークショップでしたが、今回の内容が大人の方にも子どもさんにも、何かの種として心と頭に残ってくれたらと嬉しく思います。

脇本様、お声がけ誠にありがとうございました。
また、参加された皆さまをはじめ、
鶴見区役所の大川様 吉岡様 関係各位に心から御礼申し上げます。